毛周期と脱毛の関係

毛周期と脱毛の関係

毛周期とは

毛周期(もうしゅうき)とは、毛の生え変わる周期のことです。ヒトの体毛は「成長初期」「成長期(成長後期)」「退行期」「休止期」という4段階のサイクルで成長と退行を繰り返しています。

  1. 成長初期・・・毛母細胞が分裂をし始め、毛が成長を始めたばかりの状態
  2. 成長期・・・毛母細胞が活発に分裂し、毛が太く長く成長してきている状態
  3. 退行期・・・毛の成長が止まり、毛乳頭から離れて抜け落ちる準備をし始めている状態
  4. 休止期・・・毛が完全に抜け落ちて、次の発毛のために準備をしている状態

毛周期の1サイクルが完了するまでに要する期間は部位によっても人によっても異なっているため一概には言えませんが、例えば髪の毛の場合だと男性で2〜5年、女性で4〜6年くらいと言われています。

毛周期と脱毛の関係

日本で行われる脱毛施術の多くはレーザーや光エネルギーを毛のメラニンに反応させることで熱を発生させ、発毛組織を破壊・損傷させる仕組みを利用しています。メラニンとは黒色の色素のこと。つまり皮膚に毛(黒色)が存在していて、尚且つその毛が毛乳頭とくっついていなければ、熱ダメージを毛乳頭に与えることができず、根源を断つことができません。

そのため照射効果が十分に発揮されるのはメラニン色素が豊富で毛乳頭とも繋がっている「成長期」の毛に対してのみで、「退行期」や「休止期」の毛にレーザーや光を当ててもほとんど脱毛効果はありません。

そして「成長期」の状態にある毛は全体の毛のうちわずか10~15%。つまり残りの85~90%の毛は照射の影響を受けず、これが一度の照射で脱毛が完了しない(複数回通わないといけない)理由でもあります。

※毛乳頭・毛母細胞ではなくバルジ領域をターゲットとしている蓄熱式脱毛では毛周期に関係なく脱毛効果があるとされていますが、メラニンに反応させて毛包に熱を溜める仕組みのため、ある程度は毛周期に合わせる必要があります。

部位別・毛周期の一覧表

体の部位別の毛周期は以下の通りです。※毛周期は個人差があるのであくまで目安です。

1~2ヵ月
ワキ2~3ヵ月
2~4ヵ月
1.5か月~2ヵ月
VIO1.5~2ヵ月
全身2ヵ月程度

ベストな脱毛間隔は?

上記の一覧表を見ても分かるように、どの部位も毛周期のサイクルは平均して2ヵ月程度。そのため、2~3ヵ月に一度通って照射を行うのがベストな脱毛間隔といえます。

クリニックや脱毛サロンによっては、最初の2回目くらいまでは1~2ヵ月に一度のペースで通ってもらって、3回目以降は2~3ヵ月おきのペースに変更することを提案されることも多いようです。これは何も新規のお客さんだけ優遇して既存客の予約を取らないようにしているとかではなく、脱毛回数を重ねるとだんだんとムダ毛が生えにくくなってくるため、ある程度毛が生えそろってから照射を行った方が効率が良いためです。

「なぜ間隔を開けて通わなきゃいけないの?」と思ってしまいますが、かえって間隔を開けたほうが1回の脱毛効率が上がるということなのです。

脱毛の基礎知識

2022年2月12日